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「NVMe」を名乗るサーバーは53社中21社 — 国内で明記するのはほぼ1グループだけだった
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情報ソース
- 当サイト掲載データ(各サービス公式サイトで確認した情報)
更新履歴(1件)
- 記事を公開。
レンタルサーバーの広告で「NVMe SSD搭載」という言葉を見かけます。SSDより速い、という触れ込みです。
では実際に、どれくらいのサービスがNVMeを名乗っているのか。当サイトのデータベースでストレージ表記を確認できた53社を集計したところ、はっきりした偏りが出ました(2026年8月時点の確認内容)。
集計結果:NVMe明記は21社、国内はわずか6社
| 表記 | 社数 | 国内 | 海外 |
|---|---|---|---|
| NVMeを明記 | 21社 | 6社 | 15社 |
| SSDとのみ表記 | 32社 | 23社 | 9社 |
海外勢は21社中15社がNVMeを掲げているのに対し、国内でNVMeを明記していたのは6社だけでした。国内の主流は「SSD」表記です。
そしてこの6社の内訳が、この記事でいちばん興味深い部分です。
国内の6サービスのうち、5つが同じ運営会社
| サービス | 月額(最安) | 運営会社 |
|---|---|---|
| スターサーバー | 253円 | エックスサーバー株式会社 |
| エックスサーバー | 990円 | エックスサーバー株式会社 |
| シンレンタルサーバー | 1,078円 | エックスサーバー株式会社 |
| Xserver VPS | 1,700円 | エックスサーバー株式会社 |
| XServerビジネス | 3,762円 | エックスサーバー株式会社 |
| KAGOYA CLOUD VPS | 550円 | カゴヤ・ジャパン |
別々の6社ではありません。 エックスサーバー株式会社が展開する5ブランドすべてがNVMeを明記しており、国内でこの表記を使っているのは、実質的にこの1グループとカゴヤ・ジャパンだけでした。
つまり**「NVMe」は、国内では特定グループの訴求ワードとして機能している**ということです。運営会社の系列関係は運営会社の系列マップで整理しています。
エックスサーバー国内シェア最大級。困ったら電話で相談できる安心感が魅力。990円〜 シンレンタルサーバーエックスサーバー社が運営する新世代サーバー。700GBの大容量NVMeが特徴。1,078円〜重要:「SSD」表記=遅い、ではない
ここを誤解しないでください。これは表記の集計であって、ハードウェアの集計ではありません。
ConoHa WING、ロリポップ!、ヘテムル、さくらのレンタルサーバ、コアサーバー、mixhost、カラフルボックス、ABLENETなどは、いずれも公式表記が「SSD」です。しかしこれは、NVMeを使っていないことを意味しません。単に、その粒度で公表していないというだけです。
実際、これらのサービスは速度を売りにしており、表示速度の技術要素で扱うキャッシュ機構やWebサーバー構成には力を入れています。ストレージの型番を出すかどうかは、各社の広報方針の問題です。
したがって、この集計から読み取れるのは「どこがNVMeと書いているか」だけであり、「どこが速いか」ではありません。
表記の粒度は各社バラバラ
53社の表記を並べると、書き方そのものに差がありました。
- KAGOYA CLOUD VPS — 「NVMe SSD(従来SATA SSD比約10倍の転送速度)」と根拠つきで説明
- バリューサーバー — 「SSD(ピュアSSD・RAID構成)」と構成まで明記
- mixhost — 「SSD(エンタープライズクラス)」と品質等級で表現
- Vultr — 「SSD。ただしHigh Performance/High FrequencyプランはNVMe」とプラン差を明示
- PlanetHoster — 「NVMe/SSD」と併記
- さくらのクラウド — 「SSD(別料金)」と課金条件つき
- IDCFクラウド — 「フラッシュディスク」という別の呼び方
同じ「速いストレージ」を指していても、説明の丁寧さと粒度がここまで違うわけです。比較表で横並びにすると同じに見えてしまうため、気になる場合は各社の公式ページで元の記載を確認する必要があります。
とくにVultrの例は重要で、同じサービス内でもプランによってストレージが変わることがあります。上位プランの仕様を見て契約したら最安プランは別物だった、という取り違えは起こり得ます。
NVMeはどれくらい効くのか
技術的な優劣ははっきりしています。データの読み書きは HDD → SSD → NVMe SSD の順に速くなり、NVMeは接続規格そのものを見直した方式です。
ただし、サイトの表示速度に対する寄与は限定的です。理由は3つあります。
- キャッシュが効いていれば、そもそもディスクを読みに行かない — WordPressでページキャッシュが効いていれば、ストレージ性能の出番は減ります
- ボトルネックは他にあることが多い — 画像の未圧縮、プラグインの過剰、PHPの処理時間のほうが体感に効きます
- 共有サーバーでは他ユーザーの影響を受ける — ストレージが速くても、CPUを取り合えば遅くなります
速度を本気で改善したいなら、まずWordPressが遅いときの対処を試すほうが効果的です。ストレージの型番で悩むのは、その後で構いません。
ConoHa WING月額678円、電話サポートありで、公式サイトによると最短10分でWordPressを始められる。678円〜結論:判断材料としては弱い
53社を並べて分かったのは、NVMe表記が性能の指標として使いにくいということです。
- 明記しているのは21社だけで、国内は6社。しかもその大半が1グループ
- 明記していない会社がNVMeを使っていない保証はない
- 表記の粒度が各社バラバラで、横並び比較に耐えない
- そもそも体感速度への寄与は、キャッシュや構成に比べて小さい
「NVMeと書いてあるから速い」という読み方はしないほうが安全です。 速度を重視するなら、実測レビュー、キャッシュ機構、Webサーバー構成といった複数の要素で見てください。判断の順序はサーバースペックの見方にまとめています。
よくある質問
NVMeと書いていないサーバーは避けるべきですか?
いいえ。国内では「SSD」とだけ表記する会社が多数派で、その中には速度を売りにしている主要サービスが多数含まれます。表記していないことは、NVMeを使っていないことを意味しません。公表の粒度が違うだけです。
NVMeにすると体感でどれくらい速くなりますか?
限定的です。キャッシュが効いていればディスクを読みに行く回数自体が減りますし、画像サイズやプラグイン数のほうが体感への影響は大きくなります。ストレージだけを変えて劇的に速くなる、という期待はしないほうがよいです。
なぜ海外のほうがNVMe表記が多いのですか?
当サイトのデータからは表記の傾向しか分かりませんが、海外では技術スペックを細かく開示して差別化する文化が一般的です。一方、国内は容量や機能の分かりやすさで訴求する傾向があります。どちらが優れているという話ではありません。
同じサービスならどのプランでもストレージは同じですか?
同じとは限りません。Vultrのように「標準はSSD、上位プランはNVMe」と分けている例があります。上位プランの仕様を見て契約すると、最安プランでは条件が違うことがあります。契約するプランの記載を確認してください。
結局ストレージは何を見ればいいですか?
ストレージ単体で判断しないことです。速度が目的なら、キャッシュ機構・Webサーバー構成・実測レビューを合わせて見てください。ストレージ種別は、同条件で並んだときの補助的な判断材料と考えるのが妥当です。
まとめ
「NVMe SSD搭載」は目を引く表記ですが、53社中21社しか使っておらず、国内ではほぼ1グループの訴求ワードでした。書いていない会社が劣るわけではなく、公表の方針が違うだけです。
比較サイトの表で「NVMe」の文字だけを追うと、実態を見誤ります。速度が気になるなら、キャッシュと構成、そして実際の測定結果を見てください。
関連リンク
- 表示速度を決める技術要素 — NVMe・キャッシュ・HTTP/3
- WordPressが遅いときの対処 — 効果が大きい順に
- 運営会社の系列マップ — 36サービスは20社に集約
- ディスク容量73社の集計 — 容量の読み方
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