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リソース保証を明示するサーバーは少数派 — 33社のCPU・メモリ条件を調べた結果
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情報ソース
- 当サイト掲載データ(各サービス公式サイトで確認した情報)
更新履歴(1件)
- 記事を公開。
共有サーバーが突然重くなる。心当たりがないのにレスポンスが落ちる。原因はいくつかありますが、そのひとつが同じサーバーに同居している他のユーザーとのリソースの奪い合いです。
そこで気になるのが、「自分にどれだけのCPUとメモリが割り当てられているのか」です。当サイトのデータベースで公式サイトの記載を確認できたのは、87社中33社でした(2026年7月〜8月時点の確認内容)。この数字自体が、ひとつの答えになっています。
結論:共有サーバーで数値を明示する会社は少ない
33社の内訳を見ると、性質がはっきり分かれました。
| 区分 | 社数 | 傾向 |
|---|---|---|
| VPS・クラウド | 18社 | ほぼ全社が具体的な数値を明示 |
| 共有サーバー | 15社 | 数値を出すのは一部。多くは表現が曖昧 |
VPS・クラウドで数値が明示されるのは当然です。割り当て量そのものが商品であり、それが料金の根拠だからです。1vCPU/1GBといった表記がないと、そもそも何を買うのか決まりません。
問題は共有サーバーのほうです。共有サーバーは「1台を複数ユーザーで分け合う」仕組みなので、割り当てを公表しないという選択も成立します。実際、当サイトが確認できた範囲では、共有サーバー87社のうち数値を出していたのはごく一部でした。
つまり、共有サーバーでCPU・メモリを数値で書いている会社は、それ自体が積極的な情報開示だということです。
共有サーバーで数値を明示している会社
確認できた中で、具体的な数値を挙げていたのが次の会社です。
| サービス | 月額(最安) | 記載内容 |
|---|---|---|
| ABLENETレンタルサーバー(ライト) | 485円 | vCPU 6コア・メモリ8GB |
| ConoHa WING(ベーシック) | 678円 | 6コア/8GB(目安値) |
| Hostinger(Premium) | 299円 | 1CPUコア・RAM 2GB・PHPワーカー40 |
| ラッコサーバー(RK1) | 330円 | vCPU 1・メモリ2GB |
| カゴヤ・ジャパン(ライト) | 1,485円 | 1コア/メモリ4GBを占有 |
| Zenlogic(IC-1) | 4,500円 | 1vCPU〜・メモリ2GB〜 |
※料金は各社の最安条件での月額。確認時点の公式サイト記載に基づきます。
ここで目を引くのが、ABLENETとConoHa WINGの6コア/8GBです。500〜700円台の共有プランでこの水準を明示しているのは、33社の中でも際立っています。
一方、Hostingerの1コア/2GBやラッコサーバーの1vCPU/2GBは数値としては控えめですが、明示している時点で比較可能という価値があります。書いていない会社は、多いのか少ないのかすら判断できません。
なお、カゴヤ・ジャパンとZenlogicは性質が違います。この2社は共有サーバーの棚に並んでいますが、実態は1ユーザーに仮想的な専用領域を割り当てる方式です。料金が1,485円・4,500円と高めなのはそのためで、「他人の影響を受けない」ことにお金を払う設計になっています。
ConoHa WING月額678円、電話サポートありで、公式サイトによると最短10分でWordPressを始められる。678円〜 ABLENETレンタルサーバー(ライト)LiteSpeed・HTTP/3・14日自動バックアップ標準で月額485円〜。リソース明示型の共用サーバー。485円〜数値ではなく「仕組み」で答えている会社
残りの共有サーバーは、数値の代わりに設計思想を説明していました。これはこれで意味があります。
- CPI(ビジネス スタンダード / 4,840円) — 独自の分離設計により他ユーザーの干渉を受けにくい構成
- ロリポップ!マネージドクラウド(1,348円) — コンテナ型で、負荷に応じて自動拡張
- 20i — 動的オートスケーリングによる高可用性プラットフォーム
- Cloudways(2GB/1vCPU) — マネージドクラウドとして専有
- PlanetHoster — 標準は共有、上位でブースト/半専有を優先
- GoDaddy — ダッシュボードからリソース調整に対応
注目すべきは自動拡張型の考え方です。ロリポップ!マネージドクラウドや20iは、「固定の割り当て」ではなく「必要なときに増える」という発想で作られています。
これは、アクセスが急増する可能性があるサイトには理にかなった仕組みです。固定割り当てだと、上限を超えた瞬間に止まります。自動拡張なら耐えられます。ただし従量課金と組み合わさることが多いので、費用が読みにくいという裏返しがあります。
急なアクセス増への備え方はアクセス集中への対応でも扱っています。
この数値をどう読むか
注意点が3つあります。
1. 数値の意味が各社で違う
「6コア/8GB」と書かれていても、それが専有なのか、上限値なのか、目安なのかは会社によって異なります。ConoHa WINGは「目安値」と明記しています。同じ数字でも保証の強さは違うので、単純な大小比較には限界があります。
2. 書いていない=性能が低い、ではない
数値を出していない会社が遅いわけではありません。国内の主要どころには、割り当てを公表せずに高い性能を出しているサービスが多数あります。公表しない方針というだけです。判断材料が1つ減るという意味に留めてください。
3. 実際の速度は割り当てだけでは決まらない
同じCPU・メモリでも、ストレージの種類、Webサーバーの構成、キャッシュの仕組みで体感は大きく変わります。速度そのものを比べたいなら表示速度の考え方や高速化技術の比較のほうが実用的です。
どういう人がこの項目を見るべきか
見る価値が高い人
- WordPressにプラグインを多く入れている(PHPの処理が重くなる)
- 会員機能や検索機能があり、ページごとの処理が重い
- アクセスが伸びてきて、以前より遅く感じる
- 共有サーバーで「時間帯によって重い」経験がある
あまり気にしなくていい人
- 記事中心のブログで、月間数千PV程度
- 表示のほとんどがキャッシュで返せる構成
軽いサイトなら、割り当ての差は体感に出ません。それより料金や使いやすさで選んだほうが満足度は高いはずです。初めての契約なら初心者向けの選び方から見てください。
VPSという選択肢
共有サーバーのリソース競合が本当に問題になっているなら、VPSに移すと構造的に解決します。VPSは割り当てが最初から決まっており、他人の影響を受けません。
確認できた18社のVPS・クラウドでは、最小構成で1vCPU/512MB〜1GBというラインが標準的でした。国内では、Xserver VPSの4GBプランが4コア/4GBで1,700円、ConoHa VPSの512MBプランが1コア/512MBで293円といった水準です。
ただしVPSはサーバーの管理を自分でやる必要があります。OSの更新もセキュリティ対策も自己責任です。共有サーバーの手軽さと引き換えになるので、VPSとは何かを読んでから判断してください。
ConoHa VPS(512MB)36ヶ月まとめトクで月額293円〜。時間課金にも対応する国内大手VPS。293円〜よくある質問
CPU・メモリの割り当てが書いていないサーバーは避けるべきですか?
いいえ。公表していない会社が多数派で、その中には高性能なサービスも含まれます。公表しない方針というだけです。ただし「他ユーザーの影響が心配」という理由で選ぶなら、明示している会社のほうが判断しやすいのは確かです。
6コア/8GBと書いてあれば、その分を常に使えますか?
会社によります。専有を意味する場合もあれば、上限値や目安値のこともあります。ConoHa WINGは「目安値」と明記しています。共有サーバーである以上、常時その全量が保証されると考えるのは危険です。表現の但し書きまで読んでください。
サイトが重いのは、リソース不足が原因ですか?
可能性の一つですが、原因は他にもあります。プラグインの入れすぎ、画像の未圧縮、キャッシュの未設定などのほうが影響が大きいことも多いです。まずWordPressが遅いときの対処を試し、それでも改善しないならサーバー側を疑ってください。
自動拡張型と固定割り当て型、どちらがいいですか?
アクセスの変動が大きいサイトなら自動拡張型が向いています。上限で止まらないためです。一方、費用を固定したいなら固定割り当て型のほうが読みやすくなります。自動拡張は従量課金と組み合わさることが多く、想定外の請求が起きうる点に注意してください。
共有サーバーからVPSに移せば速くなりますか?
他ユーザーとの競合が原因であれば改善します。ただしVPSは割り当てられた範囲でしか動かないため、もともとサイト側が重いのであれば、同じかむしろ遅くなることもあります。加えて管理の手間が増えます。原因を切り分けてから判断してください。
まとめ
87社中33社しか確認できなかったという事実そのものが、この項目の位置づけを示しています。リソース保証は、多くのサーバー会社が公表しない情報です。
そのうえで、共有サーバーで数値を明示している会社には見る価値があります。特にABLENETとConoHa WINGの6コア/8GBは、500〜700円台という価格帯を考えると目立つ条件です。
ただし、この項目だけでサーバーを選ぶのはおすすめしません。書いていない会社が劣るわけではなく、書いてある数値も意味が各社で違うからです。速度・料金・サポートと並べて、判断材料の一つとして使ってください。
関連リンク
- 表示速度の考え方 — 速度は何で決まるか
- 高速化技術の比較 — キャッシュとWebサーバー構成
- アクセス集中への対応 — 伸びてきたときの選択肢
- VPSとは何か — 共有サーバーとの違い
- サーバースペックの読み方 — 用語の意味を押さえる